療育施設を選ぶポイント

こんにちは、作業療法士の春斗です。

地域差はありますが、現在かなりの数療育施設ができてきています。

喜ばしいことである一方、「多すぎてどこがいいのか分からない」「施設ごとの違いが分からない」「空きがないからとりあえず行ける所にいっている」という声をよく聞きます。

信念を持って運営している所がほとんどだと思いたいですが、そうでない所もたあくさんあります。

そこで今回は僕が個人的に思う療育施設を選ぶポイントをお伝えします。あくまでも個人的な価値観であること、全てが揃ってないから悪いという訳ではない事をご承知おきください。

①開始前、もしくは開始後すぐに評価があるか

これから療育を始めるにあたって、子どもや保護者のことを知る必要があります。通常は開始前に行うのが理想ですが、療育施設では契約をしていないとお金にならないため、開始前の評価はタダ働きということになります。

運営に余裕がある事業所はそれでもいいのですが、少しでも早く人数を確保したい事業所は、契約してから評価を行うかもしれません。これは福祉のシステム上仕方のないことです。しかし始まってからまともな評価をせず、個別支援計画書の説明もない施設は注意が必要かなと思います。


②個別か小集団か

両方あるのが理想的ですが、片方しかない所が多く、片方だけの場合は小集団のみ、もしくは月1回不定期で専門職が来るといった形の所が多いです。

僕の考えで言うと、個別をせずいきなり小集団に入るのは余程の事がない限りありえません。

園や学校など集団の場で困っていたり、家庭での関わりに困り感を抱いて来ている場合、最初はじっくり個別で関わって子どものことを深く知っていく必要があります。

発達障害の子は汎化(身に付けたことを他の場面で用いること)が苦手なので、場所や人が変わっても適応していけるようじっくり時間をかけて支援を定着させ、そこから小集団へ移行していくのが理想的です。

地域によっては個別療育が受けれない、専門的なアドバイスが聞けないという悩みもあると思うので、その場合は遠慮なくTwitterのDMにて連絡して来て下さい!普段遊んでいる様子から分かることもたくさんあるので、そこから伝えられることがあると思います。

③送迎があるかないか

働いている方でもそうでない方でも、送迎があるのはありがたいですよね。その事業所を使う目的によって変わりますが、メリットは運転が苦手でも送り迎えを考えなくていい、子どもと離れる時間を作れる、デメリットは療育での状況を把握しにくい、朝の準備がばたばたする(遅れたら全体に迷惑がかかってしまうため)などがあります。

とても便利な送迎ですが、送迎時に担当が療育でしていることを伝えることは少ないです。伝えてもめちゃくちゃ簡単に(楽しく過ごしてましたよ〜頑張ってましたよ〜とか)言う程度です。もちろん全ての事業所がそうではないですが、多いのが現状です。中には送迎車内で雑な扱いを受けたり、保護者への対応が良くなかったりという話しも聞くので凄く残念です。ちなみに僕は送迎にかかる時間と人を療育に当てるべき、保護者に療育での子どもの様子、支援者の関わりを見てもらいたいという理由から送迎にはあまり積極的ではないです。

③母子分離か、見学は自由にできるか

「子供と離れる時間が欲しい」「1人の時間が欲しい」という方には母子分離はいいかもしれませんが、「療育での様子が見たい」「関わり方を知りたい」「子どもの様子に合わせて相談したい」という方には見学に自由に入れるところの方がいいです。

中には「子どもの注意が逸れるから絶対に保護者は入ったらだめ」という事業所もあるので、事前に確認しておいた方がいいでしょう。

もう一つ確認しておいた方がいいのが、保護者も療育に参加しないといけないのかどうなのかです。ただの見学ぐらいであればまったりできますが、四六時中子どもと関わっているのに、療育施設でも「お母さんもっと明るく!!」「今褒めるタイミングです!!」なんて言われたらしんどくないですか?

保護者の健康あっての子ども、療育なのでそれがしんどいと感じる方は事前に確認しておきましょう。

④専門職がいるか

療育施設で言う所の専門職とは、作業療法士(OT)、理学療法士(PT)、言語聴覚士(ST)、心理士(CP)のことです。よく児童支援員という言葉を目にすると思いますが、これだけではダメです。

なぜかというと、児童指導員の資格を取る為には2つの方法があって 

A.大学・大学院で取得するパターン

社会福祉・心理・教育など教育系の学部を卒業、もしくは福祉系の専門学校を卒業すると同時に資格を得ることができます。

B.実務経験で取得するパターン

高校、もしくは中学校を卒業して2年以上福祉に関する事業所で働けば資格を得ることができます。その他にも小・中・高の先生も知事や厚生労働省から認定されれば資格を得ることができ、2019年からは幼稚園教諭の資格を持っている場合は児童指導員として認められることになりました。

皆さんの通っている園や学校の先生はどれぐらい療育のこと知っていますか?そもそも知っていますか?僕の地域はかなり発達支援に力を入れていますが、それでも「療育ってどんなことするんですか」「どこからお金が出ているんですか」と聞いてくる先生がいます。アルバイトで始めた人が2~3年すれば取れちゃう仕事なんです。

こんな人たちでも明日から療育施設で働けば「児童指導員」とそれらしい名前で働けるんです。もちろんたくさん勉強して熱心な方もいますが、どうしても専門職との差は生まれてきます。

⑤療育中、もしくは療育後にフィードバック(振り返り)の時間があるか

「楽しく遊んでました」「よく頑張っていました」はフィードバックではありません。「子どもがなぜその反応を起こしたのか」「なぜその活動を選んだのか」「なぜ上手くいったのか、上手くいかなかったのか」など丁寧に伝えてくれると日常での見るポイントに繋がり、子どもを褒める機会も自然と増えてきます。

⑥園・学校・関係施設と連携を取っている

子どもは一日のほとんどを園や学校で過ごします。療育はあくまでもそれらの場で子どもが自分らしく生活できるようにするため手段でしかありません。

療育で定着してきた支援を園や学校で活かすためにも連携は欠かせません。中には保育所等訪問という実際に現場に入り直接子どもや先生を観察・評価し介入を行っていく制度もあります。

⑦スタッフの態度

「職員が楽しそうに働いている」「怒鳴り声がしない」「子どもを力づくで制止しない」「子どもが楽しく通えている」「相談に対して曖昧にせず答えてくれる」など、基本的な所ですがとても大事です。

怒る、強く言うというのはその行動をする時点で療育的な関わり方の理論を分かっていません。

おわりに

どれだけ有名な事業所でも、どれだけ設備が充実していても大事なのはそこで働く「人」です。皆さんがどうか熱意も知識もある担当に出会えることを願っています。(可能なら僕に担当させて下さい…笑)

少しでも良かったと思えたらこれから療育を利用される方のためにも拡散して頂けたらと思います。

Twitterでの相談も引き続き行っているので悩んでいる方や気になることがある方は遠慮なく連絡下さい。ただなんとなく話したいという理由でも大歓迎です。1人で抱え込まないでください。

Twitter:https:/twitter.com/@haru__OT

参考にしている書籍

感覚統合についてはこの2冊を読めばおおまかに理解することができます。特に1冊目は運動や手の使い方まで書いてあるのでおすすめ。

乳幼児期の感覚統合遊び 保育士と作業療法士のコラボレーション [ 高畑脩平 ]

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感想(3件)

【送料無料】 感覚統合Q & A 子どもの理解と援助のために / 石井孝弘 【本】

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感想(1件)

応用行動分析(ABA)ってよく聞くけどよく分からない、本が多すぎて選べないという方におすすめ!言葉はどのように獲得されるのか、ジェスチャーを獲得するにはどうしたらいいのか、自閉症の子どもとどうやってコミュニケーションを取ったらいいのか悩んでいる方に見て欲しい本です。(個人的には2の方が分かりやすい)

家庭で無理なく楽しくできるコミュニケーション課題30 自閉症の子どものためのABA基本プログラム2 (学研のヒューマンケアブックス) [ 井上雅彦(心理学) ]

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感想(30件)

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